格安SIMとは、一般的にはMVNO(モバイル・バーチャル・ネットワーク・オペレーター)を指す言葉です。Wikipediaさんからの引用だと次の通りの説明があります。
総務省による定義では、「MNOの提供する移動通信サービスを利用して、又はMNOと接続して、移動通信サービスを提供する電気通信事業者であって、当該移動通信サービスに係る無線局(基地局)を自ら開設しておらず、かつ、運用をしていない者」である
wikipedia
MNOはモバイルネットワークオペレーターであり、携帯電話通信サービスを行う、docomo・au・softbankになります。最近だと、楽天モバイルもMNOの仲間入りとし、自社でアンテナ(基地局)を頑張って建てています。
そして、格安SIMを提供する業者は、MVNOであり、キャリア3社(主にdocomo)から卸売を受けてサービスをしています。

カタカナとか多くて、よく分からん。

簡潔に言うと、格安SIMは再販業者です。

再販?何を仕入れて売ってるんや?

例えば、携帯電話の契約で、毎月5GBまで使える契約をキャリアが出しているとします。
格安SIM業者は、それを契約し、5人に1GBずつで再販売しているような感じです。

ちょっと分かってきた。
けど、格安SIMも大きいデータ50GBとかも売っとるよな?
その上で、なぜ安いんや?

例えです。5GBと言いましたが、もっと大きな単位で購入です。
その上更に帯域を調整したり、データを効率的に送るように、あるいは販売・営業を工夫したり、異業種連携など様々なことをしつつ、コストを下げて、安く提供しているのです。

そうか。まあ分かった。
リスやのに、偉いのぉ。

・・・。リス・・・
その他にも、様々な企業努力によって、安いを提供している訳ですが、純粋に遅いから安いだけでは無いのです。逆に、スピードを遅くするだけで安さを出すのは難しいでしょうし、そこからは格安SIM同士の戦いもあるのです。
よく言われる、格安SIMの安さのわけ:
- オンラインを主とし、広告費・人件費を抑える
- 付随サービスを切り離す(有料オプション化)
- 自社開発のスマホなどない
- 異業種大手が多い
- ターゲットが法人より個人
例えば、多くは、実店舗を格安SIM会社は持っていません。これだけでも結構コストは下がりますよね。キャリアは実店舗を他者が持っていることもありますが、販売協力金等の支払いも発生しています。
そして、私自身が一番格安SIMを選ぶ理由にもしている、付随サービスを切り離している点もあります。すっきりシンプルな料金体系であり、電話とデータ通信が出来ればオッケーとか、データ通信だけ出来ればオッケーと言う時に、使わないサービスにお金は払わないで済みます。
また、政府から強い要望で携帯電話端末の過激な還付や割引などを止めるように指導がありましたが、無駄な費用を上乗せしないのも大事な話です。むしろ、これが今まで一番キャリアの通信費を高くしていた理由だったとも言えるのでは無いでしょか。
また、格安SIM会社は異業種の大手が多いのも特徴です。ある程度の資金力を持ち、主業務やその他サービスとの関連付けによって利益を得る事も想定して展開されています。例えば、Line、イオン、OCN、楽天、Biglobeなど、元々その他のサービスで耳にしたことがある会社が頑張っています。
格安SIMは速度が遅い!?
常時遅いと感じるほどではなくとも、時間帯や場所によって通信速度が出ない事は、実体験でも格安SIMでは起こっています。スピードテストをして検証しているサイトもありますが、3大キャリアより遅い結果は多くで出されています・・・。
格安SIMでスピードばかり目が行き過ぎないように!
しかし、私は、格安SIMのスピードばかりに目が行くのは疑問があります。特に感じるのは、格安SIM同士の比較として出されているデータが偏りすぎではないかと思っています。
- 時間帯で違う
- 地域で違う
- 端末状態で左右されるかも
特に一番の疑問点は地域です。都心と郊外では絶対に違います。都心や繁華街でも少し移動すると違う事はあります。自身の経験でも、某駅(新幹線と在来線両方入る駅)を通過する時に繋がりにくいことが昔ありましたが、そこから田舎に行くとスピードも回復していましたし、逆方向に更に大きな駅に行った際にスピードが出ていました。要は、純粋に「人が多い地域≠遅い」ではありません。
また、回線スピードテストしたと言っているところで、全部同じ端末で同じ状態(アプリの稼働数等)が全く同じ状態で全国津々浦々でテストが行われているのを見たことがありません。実際、同じ通信会社を使っている者同士が並んでいても、アンテナがマックスの人と1~2つの人とか経験ないですか?
あと、やはりすごく疑問なのが、スピードテストのグラフを見て、「はい、これ」と決めて契約しますか?
本当に?私はしませんね・・・
自身の努力も
これを言うと本末転倒と思うかもしれませんが、何か物を買う時に安い店を探すや、遠出して買う事はよくある話です。通信速度が常時遅い格安SIMがあればオススメしませんが(いずれ淘汰され消えます)、時間帯や場所などで差異が出るなら、避ける努力もしてみるのも大事です。
僕自身格安SIMを2014年から使用していますが、(遅くて)不便かなと思った時もありますが、全く使えないと思うほどの事はありません。少し時間をおけば良いと思ったり、元々通信料を削減するためにwi-fi環境でダウンロードするようにし通信をしないようにとしているからです。
ダメなら変える
格安SIMでもキャリアでも、ダメなら変えたらいいだけです。政府も乗換えを即して競争力を高めると言っていますよね。ユーザーが求めないとメーカーや業界は動かないですからね。
今までの様にスマホも買い換える必要が無いので、通信業者だけを変えるのは、かなり敷居が低くなっています。あまり難しく考えず格安SIMをまず使ってみる、良ければ(キャリアより)安く使えてお得ってだけですよね。