総務省から携帯電話の値下げ・競争を促進のための、アクション・プランが10月27日出ました。27日の夜のニュースは、大きく報じらていますが、約9割の人がキャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)へ加入している事もあり、格安SIM向けの話は少し少ない感じでした。そこで、総務省の公式発表を全文読んで、個人的な意見や予想を含め、格安SIMへどう影響していくのか紹介したいと思います。
携帯電話のアクション・プランを紐解く。格安SIMへの恩恵は?
現在までの流れと、更なる課題
総務省は2019年末頃に法改正などを行って、以下の成果が出たと言っています。
- キャリアは3割ほど値下げした
- 楽天モバイルが、データ無制限月額2,980円が出た
- キャリアのサブブランド格安SIMで、データ量を引き上げなど見直しがあった
- 格安SIMで、音声かけ放題や、1GB480円などのプランが生まれた
上記の4点が成果としてこの1年ぐらいの出来事だそうですが、1つ目はキャリア3社を言っていますし、2つ目は楽天モバイルと名前が出て、結構名指しに近い話ですね。ちなみに3つ目は、キャリアサブブランドは、2社ですが、以前からあるのはY!mobileだけですよね。480円のプランは従量制を始めたIIJmio、電話かけ放題はHISモバイルなどが該当します。
これで、身近に変化を感じた人も居るのか、まだまだなのか・・・。総務省はまだまだと思っているって事ですね。
今回のアクションプランは3本柱
①利用者が市場とサービスの現状について理解を深め、自らのニーズに合ったプランを 選択することを可能とする観点からの「分かりやすく納得感のある料金・サービスの 実現」、
②MNO-MVNO 間及び MNO 間の競争により料金の低廉化やサービスの多様化を促す観点か らの「事業者間の公正な競争の促進」、
③競争により実現した多様なサービスやプランを利用者が自由に選択し、できるだけス ムーズな形で乗り換えることができるようにする観点からの「事業者間の乗換えの円 滑化」
総務省
分かりやすく納得感のある料金・サービスの実現
過度に複雑な料金プランやサービスは、利用者の正確な理 解や適切な選択の妨げ。
公正な競争は、利用者が料金やサービスの内容を理解できる ことが前提。
そして、政府が問題視し改善をする予定の物は、端末と通信代の完全な分離・誤解を与える表記の是正・消費者の理解促進・中古市場の活性化だそうです。
要するに、以前から散々言われていた、キャリアのまどろっこしい意味の分からないプランやオプションあるいは割引について、更にクリアにしろという事ですね。まあ、キャリアはマシになったと私個人は思います。むしろ格安SIMがキャリアに近づくように意味不明な時があるので、そちらも良くなってもらいたいですね。
ただ、消費者の理解の促進というのが気になりますね。通信会社の料金は分かりにくいのは確かですし、当サイトも多くの人が分かるのようにするために作成しているのですが、消費者がキャリアに留まる1番の理由は、”面倒臭い”だと思います。そして、面倒な理由が難解だからですが、消費者に理解の促進を求めるだけでは、動きは停滞し続けるのではないでしょうか。
事業者間の公正な競争の促進
ネットワークの使用料(接続料等)は、MVNOによる料金設定を 左右。適正性の十分な確保が必要。
MNO間の公正な競争環境の整備が必要。
データ接続料を3年間で5割減・音声通話卸価格の一層の低廉化・周波数の有効利用の促進・インフラシャアリングの促進を、改善の予定です。
音声通話については、来年夏までにと言っているので、早々に格安SIMの電話代が下がりそうな気がしますが、正直怪しいです。と言うのも格安SIM会社はアプリで10円/30秒を達成していますが、通常なら20円/30秒です。これがアプリなしで10円/30秒になっても、ユーザーには一切恩恵が無いのと同じですよね。海外の様に通話はすべて定額に変えてもらいたいですよね。
次に、データ接続料の値下げと周波数の有効利用・インフラシェアリングの促進ですが、これで格安SIMのスピードが更に早くなり、ピークで使えないがなくなると最高ですので、大きく期待したいところですし、将来的には、ハイスピードプランなども出ますかね?
Y!mobile:20GBのデータプランをリリース

10月28日(アクションプラン発表翌日)には、Y!mobileが、新たなプランをリリース予定を発表です。12月下旬に、「シンプル20」を出します。
高速データ通信容量 | 20GB |
通話料 | 10分以内の国内通話は無料 |
月額利用料金 | 4,480円 |
20GBを超過しても最大1Mbpsでの通信も可能ですので、多くの容量を使う人には非常に最適で低価格なプランです。ただ、”「データ増量オプション」「新規割」「おうち割 光セット」「おうち割 でんきセット」「家族割引サービス」は適用できません。”と注釈があるのが気になりますね。家族割引が高額なのもY!mobileの良いところですから、将来的に期待したいですね。
事業者間の乗換えの円滑化
公正な競争には、現に加入している契約に過度に縛られずに 乗り換えられる環境の整備が重要。
過度な期間拘束や引き留め、コスト負担、固定と携帯のセット 割引等による過度な囲い込み等の課題が指摘。
スイッチングコストを低下させるための取組が必要。
3つ目は、乗り換えやすさを重点においた話です。目玉はやはり、MNP手数料の無料化・キャリアメールの持ち運び可・eSIMとSIMロック解除の推進などがあります。
MNPが無料になるのは非常にありがたいです。このニュースが出たと言うことは、待つ人も多くなるので、格安 SIM側はどうするでしょうか?しばらくはキャッシュバックなどで新規加入先が何らかの負担をします宣言をしてくれますかね?
eSIMについては、キャリアは全くやる気がありませんよね。楽天モバイルが頑張っていて、最近eSIMの再発行も無料化された事もあり、eSIMなら楽天だなと思うところもありますが、キャリアが解放をしeSIM対応端末の普及だったり、Apple Watchのセルラー版がキャリア以外でも使える様になると最高です。
絶対将来物理SIMは減るはずですから、キャリアが囲い込みのためかeSIMを解放していなくとも、時代が強制的に変えるのは分かっている事ですが、早いに越したことはない!
SoftbankとY!mobile:MNP転出手数料を、来春をめどに完全撤廃と発表!
SoftbankとY!mobileは、MNPの転出料を来春をめどに完全廃止し、またオンラインでは24時間対応すると上記プランと一緒に発表しました。MNP無料化は、流石に他社も黙っていないと思うので、来春には多くの会社(格安SIM含め)がMNP転出料を廃止にしますかね。
まとめ
如何でしたでしょうか?特に格安SIMユーザーとして今後も注視したいのが、「通話料・データ通信料の卸価格が変わる」ことでの、格安SIMの更なる通話料値下げと、通信スピードの高速化と安定性ではないでしょうか。またMNPが無料化されれば、非常に乗り換えはしやすく、独自色を出すためにも、カウントフリーなどのオプションも更に増えると期待できますよね。
と、政府は睨んでいるはずですが、またまたあの手この手とキャリアはしそうですね。キャリアが開発費用とか言っているのは、ほんと”あの手この手”を考えるための費用な気もしますよ・・・
引用:総務省 https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01kiban03_02000673.html
改善されたプランがある格安SIMたち
上記で紹介した格安SIM公式ページへのリンクです。
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