OSを作りスマホ本体を作っている2社Apple iPhoneとGoogle Pixelの製品を比べてみました。知名度はダントツてiPhoneですが、GoogleもPixelをリリースしコアなユーザーから徐々に一般ユーザー向けに力を入れてきた事もあり、同じ価格帯に素晴らしいスマホを両者が販売しています。
スマホ歴10年以上で、初代iPhone(GSM)やGoogle Nexus oneも愛用してきた私が、じっくりと比較したいと思います。
Apple iPhone 12 対 Google Pixel 5
Googleの方針転換?もあり、ハイスペック勝負ではなく、ミドルレンジで真正面からぶつかる製品を出している事もあり、2020年にリリースされた、両社初の5G対応モデルである、iPhone 12対Pixel 5を比較していきたいと思います。
iPhone 12は4モデル出たわけですが、iPhone 12とiPhone 12 miniは、中の上あたりのクラスになり、Pixel 5ともある程度競合する製品になりました。Pixel 5ともに発売時期はほぼ同じです。
通信について:iPhone 12もPixel 5も各社の初5Gモデル

Pixel 5 | iPhone 12 | |
5G | Sub-6のみ | Sub-6のみ |
Wi-Fi | ac (理論値:6.93Gbps) | ax(Wi-Fi6) (理論値:9.6Gbps) |
Bluetooth | 5.0 | 5.0 |
SIM | nanoSIM・eSIM | nanoSIM・eSIM |
Felica/NFC | 対応 | 対応 |
残念ながら、iPhone 12もPixel 5両者ともに5G対応は限定的で、5Gが本当に真価を発揮すると言われているミリ波への対応は、両者共にアメリカ版のみ対応です。
iPhone 12もPixel 5も、Sub-6と言われる帯域には対応しており、ドコモ・au・ソフトバンクが展開する5Gへは対応します。また、Pixel 5に関しては楽天モバイルの5Gにも対応となっています。
次に、Wi-Fiを見て行きます。Pixel 5の仕様は「Wi-Fi 2.4 GHz + 5 GHz 802.11a/b/g/n/ac 2×2 MIMO」となっています。一方でiPhone 12は、「2×2 MIMO対応Wi‑Fi 6(802.11ax)」となり、Wi-Fi 6(802.11ax)へ対応している事が分かります。
Bluetoothに関しては両者5.0仕様、NFCやFelicaへの対応、nanoSIMとeSIMデュアル等は同じ様に対応しています。
バッテリーおよび充電:Pixel 5のリバース充電は魅力

iPhone 12・Pixel 5共にQi規格のワイヤレス充電に対応です。バッテリーのサイズ的な事では、Pixel 5は、4,080mAhと最大48時間以上駆動可能と記載があり、iPhone 12は、「ビデオ再生:最大17時間、ビデオ再生(ストリーミング):最大11時間、オーディオ再生:最大65時間」と時間だけ記載のため、明確な比較は難しいですが、両者ともに、なかなかバッテリー持ちは良さそうです。
また、Pixel 5は、18W急速充電が可能で、iPhone 12は、MagSageを使い15Wで充電、また30分で最大50%の急速充電が可能です。Pixel 5が素晴らしい点は、リバースワイヤレス充電で、Google Budsへの充電ができるのが嬉しいですね。
ディスプレイ・外観について:iPhone 12は小型スマホも

サイズ(縦x横x厚み) | 重量 | ディスプレイサイズ | |
Pixel 5 | 144.7 x 70.4 x 8.0 mm | 151g | 6.0インチ |
iPhone 12 | 146.7 x 71.5 x 7.4mm | 162g | 6.1インチ |
iPhone 12 mini | 131.5 x 64.2 x 7.4mm | 133g | 5.4インチ |
Pixel 4では2種類のサイズがありましたが、Pixel 5は1サイズだけで、高さ 144.7 mm x 幅 70.4 mm x 奥行き 8.0 mm 151 gで、6.0インチディスプレイとなっています。
iPhone 12は、初のminiモデル登場もあり、2サイズあり、iPhone 12は、146.7 x 71.5 x 7.4mm 162g 6.1インチディスプレイと、miniが131.5 x 64.2 x 7.4mm 133g 5.4インチディスプレイとなっています。
iPhone 12にはノッチがあり、Pixel 5は、パンチホールカメラで小さな穴がある程度でほぼ前面すべてがディスプレイです。ディスプレイは、両者共にOLEDで、iPhoneが、2,532×1,170ピクセル460ppi、Pixel 5が2,340×1,080ピクセル432ppiとなっています。この辺の綺麗さは肉眼ですごく違うとは判別は難しいと思われます。
外観は、Pixel 5は、アルミニウム製のボディと、Gorilla Glass 6のカバーガラスとなっていて、iPhone 12は、今回から採用されたCeramic Shieldと言われる非常に丈夫なガラスと、ボディはアルミニウムになっています。また、両者ともに防水性能はIP68です。ただ、iPhone 12は、6mで最大30分の耐水性能も記載があります。
メモリ・ストレージ・プロセッサ:Appleは最新、Goolgeは価格重視か
プロセッサは、
- iPhone 12:A14 Bionic 次世代のNeural Engine
- Pixel 5:Qualcomm® Snapdragon™ 765G 2.4 GHz + 2.2 GHz + 1.8 GHz、64 ビット オクタコア Adreno 620
全く違う物なので純粋に比較は難しいですが、iPhone 12は、Appleが出せる最新最高スペックになり、Pixel 5のプロセッサはQualcomm製の中ではミドルレンジクラスと言われる700番台です。Googleが昨年までのPixel 4(Snapdragon™ 855)から大きく方向転換をした事の現れです。
メモリはiPhoneについては発表がありません。Pixel 5は、プロセッサはミドルレンジクラスですが、メモリは8GBと他社のAndroidスマホ(4~6GBが主流)に比べても非常に大きな容量になっています。
ストレージは、Pixel 5は今回1種類の128GBで、iPhone 12は、64/128/256GBと3種類あります。
カメラについて:iPhone は、ビデオにも力を入れているのが分かる

メインカメラは、iPHone 12およびPixel 5共に2眼カメラを採用です。Pixel 5は、超広角と通常カメラ、iPhoneは、広角+超広角となっています。
Pixel 5カメラ:
- 12.2MP 絞り値f/1.7 画素サイズ1.4 μm 視野角77度
- 16MP 画素サイズ 1.0 μm 絞り値 ƒ/2.2 視野角 107度
- 1080p(30 FPS、60 FPS、120 FPS、240 FPS)
- 4K(30 FPS、60 FPS)
iPhone 12カメラ:
- デュアル12MPカメラシステム:超広角、広角カメラ
- 超広角:ƒ/2.4絞り値と120°視野角
- 広角:ƒ/1.6絞り値
- 2倍の光学ズームアウト
- 最大5倍のデジタルズーム
- Dolby Vision対応HDRビデオ撮影(最大30fps)
- 4Kビデオ撮影(24fps、30fpsまたは60fps)
- 1080p HDビデオ撮影(30fpsまたは60fps)
- 720p HDビデオ撮影(30fps)
発表の仕方が異なるのですが、Pixel 5は、超広角レンズが16MPと高い画素数を誇りますが、一方でiPhone 12は、超広角の視野角が120度とかなり広く(Pixel 5は最大107度)、広い範囲の撮影が可能です。また、iPhoneは、ビデオについても力を入れているのが分かります。
フロントカメラは、iPhoneの方がかなり上の感じで、12MP f/2.2 Dolby Vision対応HDRビデオ撮影(最大30fps)および4K 60fpsでの撮影も可能と、他社のメインカメラに匹敵するレベルの撮影が可能です。Pixel 5は、8MPカメラ1080p 30fpsビデオとなています。
YouTuberなどで自撮り動画を撮るのなら、iPhoneですかね。
また、両者ともナイトモードに力を入れているのですが、面白いのがiPhone 12は、暗がりでも綺麗な自撮りが可能といい、Pixel 5は、ディスプレイライトで調整し綺麗に撮れると言っています。いかに光を使わずに綺麗に撮れるか、明かりを上手く使い撮るかと別れた感じですね。
価格について:Googleは価格重視、Appleは値上げか?
Pixel 5が、税込74,800円となっていますが、iPhone 12は、税別84,800円から(miniは74,800円から)と、Pixel 5の方が1万円以上やすい事になります。
価格についてはAppleプレミアムもあるかと思いますが、iPhone 11が74,800円からだったので、iPhone 12の値上げ感は隠せないですね。Pixel 5については、高性能を捨てた感じもあり、プロセッサも前モデルより落としている事もあり、安くなっていますね。
付属品:iPhone/Pixel両者とも減らす傾向に傾く
Appleは、環境に関する目標の達成に向けた取り組みを続けています。その一環として、iPhone 12とiPhone 12 miniには電源アダプタとEarPodsが付属していません。今お使いのApple電源アダプタとヘッドフォンを利用するか、別売りのアクセサリを購入してください。
Apple
iPhoneのリーク情報で付属品についても話題がありました。リーク情報通りに残念ながら、付属品は大幅に減る事となり、iPhone 12では、本体には、USB-C-Lightningのケーブルのみ付属となりました。ACアダプター・Lightning-3.5ヘッドジャックアダプター・ヘッドセットは含まれていません。
一方Pixel 5には、18 W USB-C® 電源アダプターおよび1 m USB-C – USB-C ケーブル(USB 2.0)は含まれるので、充電はすぐにできますね。ただ、こちらもヘッドセットやUSB-Cから3.5mmヘッドホンジャックへの変換アダプターは無くなっています。
購入のしやすならiPhone 12
次に手に入れやすさですが、iPhoneが圧倒的です。自社サイトや自社店舗であるApple Storeだけでなく、家電量販店や大手キャリアにて販売をしていますし、格安SIMのOCNモバイルONEやワイモバイルでも販売しています。
一方で、Pixelは、一部のキャリアと自社サイトのみです。格安SIM会社や量販店での販売はありません・・・。
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iPhone 12 vs Pixel 5まとめ
比較したものの、価格が1万円以上の開きもあり、iPhoneは、今ある技術で最大限高スペックをと言った感じで、Pixelは、必要最小限で高性能にしつつも価格を抑える事にも意識された感じとなっています。
ただ、今回はPixelは超ハイスペックを捨てて、ミドルレンジの上で勝負をする方向転換をし、昨年までの珍しい技術などの追加を止めてきました(むしろ廃止)。一方でiPhone 12は、初の小型ディスプレイモデルをリリースしてきた事もあり、両者とも目が離せませんね。
ただ、Pixelは知名度がiPhoneに比べると極端に低い事もありますし、iPhone 12 mini(5Gスマホで世界最小・最軽量だそうですが)は、同サイズ系のスマホはミドルレンジの下からローレンジのスマホしかないのもあるので、かなり売れそうですよね。しばらくはiPhone 12 mini旋風がスマホ市場を震撼させそうな・・・
GoogleはAndroidを作っている会社であり、パートナー企業にハードウェアを任せている部分もあるのですが、少なからずスマホを販売してきました。日本で売っていないモデルも多々あり、名前も当初はnexusとして販売し、その後Pixelと名前を変えるなどをしています。またスマホメーカーのHTCの買収など、ハードを作る土台もしっかりと持っています。
一方、iPhoneは、初代だけはアメリカ限定でしたが、2代目のiPhone 3Gより日本でも発売が始まり、日本のスマホ時代の幕開けと現在までのスマホ市場を牽引してきた歴史があります。