長く使えるスマートフォンの選び方と着眼点について解説します。すべてのスマートフォンは通常は2〜3年程度は普通に使えます。また一部のモデルでは3年以上も充分使える物もある反面、1年程度で終わりかなと思ってしまう端末もあります。
当ページでは、3つの点に注目し、長く使えるスマホ端末の選び方を解説します。
長期利用のためのスマートフォンに必要なスペック3つ
スマートフォンを長く使えるためには、何が必要でしょうか?。電気製品に興味が薄い人なら、ネットと電話が出来たら良いとの考えの人もいると思います。その場合、正直10年でも使えないことはないのですが・・・。
しかし、長く快適に利用をしたいと思うなら、おさえておきたい3つの事があります。
1. OSやセキュリティアップデート期間が長い

ソフトウェアのアップデートは、長く端末を使う上で非常に大事です。1つは安全性の問題、そして新サービスへの対応にも関係します。
ソフトウェアのアップデートは、メーカーの方針に依存されます。高額なハイスペックモデルの方がアップデート期間が長い場合もありますが、メーカー毎の差異の方が大きいです。
例えば、Appleは自社製パソコン(Mac)同様に、スマートフォン(iPhone)へも5年以上の長期のアップデートを行っている事で有名です。
逆にメジャーアップデート(OSのアップデート)を一回もしないメーカーもあります。私も購入したスマホで経験がありますが、同年または前年版のAndoridを載せて端末を発表、1年間だけセキュリティーアップデートを行うメーカーや機種も少なくありません。
OSアップデートに力を入れているメーカー
長くアップデートをする事で有名なメーカーや機種を一部紹介です。これらのメーカー製品は、端末価格が高めでも人気も高く定評があります。
Apple iPhone:AppleがiPhoneに掲載のiOSアップデートを、業界内でも最長期間提供しています。最新のiOS15は、iPhone 6s(2015)もサポートしており6年以上となっていますし、それより古いモデルでも重要なアップデートがあれば行います。例えば、iPhone 5s(2013)・6(2014)に対して、iOS12.5.5を2021年9月にリリースしています。
例えば、2020年新規参入キャリアである楽天モバイルでiPhoneを使うなら、iOS14.4以降が必須ですが、iPhone 6s(2015)でも使えるのは、このAppleの長期アップデートのおかげと言えますよね。
Samsung Galaxy:SamsungのGalaxyも、一部のハイスペックモデルに対してセキュリティアップデートを4年行うとしており、Android端末で最長になる模様です。なお日本では、多くのモデルが大手キャリアからのみの販売なため、アップデートはキャリア次第ですが、きっちりとアップデートされています。

Google Pixel:Androidでは、GoogleがPixelシリーズへ3年間のメジャーアップデート保証をしています。例えば、2021年11月現在の最新のAndroidバージョンは12になりますが、Pixel 3/3XL(2018)以降が対応しています。Pixel 3・3XLは、Android 9でリリースされたので4世代分対応です。
また、最新のPixel 6・6Proからは、セキュリティアップデートは5年間の保証をしています。
SHARP AQUOS:「シャープは、発売から2年間、最大2回のOSアップデートをお約束します。」と宣言し、自社のスマートフォンモデルであるAQUOSへ2年または2回のアップデートをしています。
Xiaomi:Xiaomiは、最新モデルXiaomi 11T と 11T Pro向けに、3世代のAndroidシステムのメジャーアップデートと、4年間のセキュリティパッチを提供を発表しています。
2. バッテリーの劣化対策と交換対応
スマートフォンに使われる部品で、消耗品と考えられるのはバッテリーだけです。Appleは、「iPhoneのバッテリーは、フル充電サイクルを500回繰り返した時に、本来の容量の最大80%を維持できるように設計されています。」と公表しています。
バッテリーは、利用すると確実に劣化(消耗)されていきます。もちろん充電頻度でも変わり、どの程度で消耗するかは人それぞれです。そして、充電の仕方などに注意をしている人も居ると思いますが、個人ではどうにもできない部分もあります。
そこで、次のことを注意しましょう。
- バッテリーの寿命が長い端末
- 電池持ちがよく充電頻度が減らせる端末
- バッテリー交換のし易い端末
この3つを気にするべきです。
バッテリーの寿命が長い
まず1つ目の、バッテリー寿命が長いのはとても大事ですが、はっきりと言っている会社は少ないですが、SHARPとSONYが次のようにアピールしています。

- SHARP:3年後も電池容量90%以上
電池の劣化を抑えるインテリジェントチャージ。3年後もあんしんして使える。 - SONY:バッテリーは3年使っても劣化しにくい
バッテリーの負荷を軽減する「いたわり充電」とXperia独自の「充電最適化技術」により、3年※1 使っても劣化しにくい長持ちバッテリーを実現
ただ実は、多くのスマホ端末はリチウムイオン電池を利用し性能的には大差ありません。両社の”3年後も安心”は、ソフトウェア等で管理をし充電効率を上げたり劣化を防ぐようにしています。これらの機能を使わないで端末を使うと劣化は他社同様と思われます。
電池持ちが良い
”バッテリーは、フル充電サイクルを500回繰り返した時”と記載があるように、充電回数でバッテリーの寿命は変わります。
フル充電サイクルとは単純に一回の充電の意味ではなく、累積の放電量が100%で一回なので、毎回50%の利用で充電している人なら2回の充電で1回のフル充電サイクルと言えます。もし80%使って充電を繰り返すなら5回充電で4回のフル充電サイクルで、毎日充電なら(500回は)625日で到達です。
要は使い方によってバッテリーの寿命は変わるので、日々の電池減りが少なく充電回数が少ないほど、バッテリー寿命は長くなります。
そこで、とても大事になってくるのが電池持ちです。
電池持ちは、特に電力消費が一番激しいディスプレイの技術で大きく変わり、最も定評があるのがSHARPのIGZOディスプレイを掲載したAQUOSシリーズです。
例えば、次の表は、2021年に楽天モバイルでリリースされたAndroid端末の連続待受時間順で並べました。AQUOSが非常に長い利用が可能なのが分かります。
端末名 | 連続待受時間(LTE) |
---|---|
AQUOS sense6 | 約930時間 |
Xperia 10 III lite | 約690時間 |
AQUOS zero6 | 約680時間 |
OPPO A55s 5G | 約450時間 |
OPPO Reno5 A | 約350時間 |
Rakuten BIG S | 約392時間 |
※ なお、物理ボタン(スイッチ)等機械的機構の部分も消耗します。ただ、耐用回数が1,000万回等あるので、通常の利用で(消耗し)潰れる事は稀で、購入の為に気にする必要はありません。
バッテリー交換のし易さ
バッテリー交換のし易さも気にしておきたいところです。交換対応は、販売元のキャリアがする場合と、メーカーが対応の場合があります。
iPhoneについては、基本的に修理等は現在はAppleのみで対応です(逆に言えば、キャリアは何もしてくれません)。一方で端末モデルによっては、メーカーが対応せず販売元であるキャリアのみが対応する場合もあります。
何れにしても、簡単に連絡でき安く交換が可能なスマートフォン端末がオススメです。購入前にメーカーのサイトで「バッテリー交換」と検索して調べておくと良いですね。
3. 堅牢性や防水防塵、アクセサリ類の充実
ソフトウェアやバッテリーが長持ちできる物であれば、後は個人の扱い方で寿命は変わってきます。しかし、堅牢性が高い製品を使っていれば、不慮の故障・事故でも助かる可能性が高く、実質的な寿命の長さに繋がります。
堅牢性で言うと、1つはIPレートで表示される防塵・防水性能です。防塵性能は対ホコリ等についてなので、日本で普通に使う分には正直関係ありませんが、防水性能は高いに越した事はありません。最近のミドルレンジ以上のスマホ端末であれば、IP67やIP68と非常に高い防塵防水性があり差は少ないですが、安い端末の場合は防水性なしの場合もあります。
また、SHARPのAQUOS等のMIL規格準拠と対衝撃性について高い端末も魅力的ですが、個人的にはアクセサリ類で、ある程度代用可能と考えます。
アクセサリは有名モデルが手軽

国内でユーザーが非常に多いiPhoneなら、簡単にアクセサリは探せます。
例えば、上の写真は百均で購入した品です。良し悪しを別にして手軽にアクセサリを探せるのはメリットでしかありません。Amazonや家電屋で探せばデザイン性に富んだ様々なタイプのケースもあり、保護とファッション性・機能性を高める意味両方でメリットがあります。
一方で、知名度の低い端末や安いモデルでは、ケースやフィルムなどスマートフォンを保護するためのアクセサリ類が少ない・全くない場合もあり、保護できないこともあります。
何もつけない裸族派も悪くありませんし、故スティーブ・ジョブズ氏は、ユーザーにケースやアクセサリを付けられるのを、すごく嫌っていたそうです・・・。ただ、長く使いたいなら、ケースやフィルムがある方が良いとは思います。はい
楽天モバイルならどの端末が長期利用向きか
楽天モバイルで販売中のスマホ端末を、アップデート・バッテリー・丈夫さの3点から比較しました。※評価は当サイトの主観でもあり参考程度にどうぞ
端末名 | 一括価格 | アップデート | バッテリー | 丈夫さ |
---|---|---|---|---|
iPhone 13 Pro Max | 134,800円〜 | ◎ | ◯ | ◎ |
iPhone 13 Pro | 122,800円〜 | ◎ | ◯ | ◎ |
iPhone 13 | 96,470円〜 | ◎ | ◯ | ◎ |
iPhone 13 mini | 78,400円〜 | ◎ | ◯ | ◎ |
iPhone 12 Pro Max | 122,800円〜 | ◎ | ◯ | ◎ |
iPhone 12 Pro | 112,800円〜 | ◎ | ◯ | ◎ |
iPhone 12 | 77,440円〜 | ◎ | ◯ | ◎ |
iPhone 12 mini | 69,800円〜 | ◎ | ◯ | ◎ |
iPhone SE | 44,800円〜 | ◎ | ◯ | ◎ |
Rakuten BIG S | 50,980円 | △ | ◯ | ◯ |
Rakuten BIG | 49,800円 | △ | ◯ | ◯ |
Rakuten Hand | 20,000円 | △ | △ | △ |
OPPO A55s 5G | 32,800円 | △ | ◯ | ◯ |
OPPO Reno5 A | 42,980円 | △ | ◯ | ◯ |
OPPO A73 | 15,001円 | △ | △ | △ |
OPPO Reno3 A | 26,980円 | △ | ◯ | ◯ |
AQUOS zero6 | 69,800円 | ◯ | ◎ | ◎ |
AQUOS sense6 | 39,800円 | ◯ | ◎ | ◎ |
AQUOS R5G | 128,800円 | ◯ | ◎ | ◎ |
AQUOS sense4 lite | 25,001円 | ◯ | ◎ | ◎ |
AQUOS sense4 plus | 43,800円 | ◯ | ◎ | ◎ |
Xperia 10 III Lite | 46,800円 | △ | ◎ | ◯ |
Galaxy S10 | 34,980円 | ◎ | ◯ | ◯ |
iPhoneは全モデル共通ですが、OSのアップデート対応はダントツで良く、バッテリーについては良い方ですが、AQUOSシリーズがディスプレイ技術もあり高いと感じます。丈夫さは、iPhoneはアクセサリの充実から◎とし、AQUOSはスマホ自体の堅牢性の高さで◎です。
RakutenオリジナルやOPPOのエントリーモデルは、安さを前面に出しているのもあり、どうしても長く使うことを考えると、今回の基準での評価は落ちますね。
まとめ
以上3つが、長く使えるスマホを選ぶためのポイントです。製品価格が安いだけで選ぶと長期に使った場合、買い替え頻度が増えることもあります。
逆に言えば、高い製品・メーカーには、高い理由があるのです。AppleのiPhoneは相対的に高いと感じますが、これらを考えると決して高くないとも思えます。
最後に注意したいのが、同じモデル(機種)でも、キャリア毎に異なる価格設定を取っている点ですが、ぶっちゃけ一番安いのが一番ですし、安いところで買いましょう。高いからとサポートが良くなるとは言えません・・・(特にiPhoneとか)。
そして、キャリア最安値を出す良心的なお店は、楽天モバイルですね。
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